見た映画に関する個人的メモ


1996年

2月3日
△「渚のシンドバッド」。 男男女の三角関係を描いた青春(学園?)もの。 男−>男がある点、そしてそれを学園に持ち込んだ点が新味 (というかそれがひとつのテーマ)。 本を読む時、行間を読めというのがありますよね。何だかそんな感じ。 私なりの解釈はありますが、ヒロインの心理がいまいちよくわからなかったのです。 青春ものはいいですね、懐かしい気分になるので。

2月4日
◎「Shall we ダンス?」。 中年男がダンス教室の若い女の先生に憧れて、社交ダンスを始めて...というお話し。 笑いあり涙ありの見事な傑作。しあわせじゃ。 前作「シコふんじゃった。」に続き本作の成功で、 安心の「周防ブランド」が確立という感じ。 「次のテーマは何にするんでしょう?」と今から期待するのであった。

2月10日
「暗殺者」。 スタローン主演ということでそれなりの出来だろうと覚悟して行ったのですが、 やはり作品の出来はそれなり。 「暗殺者対暗殺者」というテーマでいくらでも面白くできそうなのに、 どうしてこういう話になってしまうのか。 男対男の”熱い”戦いにしてしまったことがそもそもの間違いで、 ここは”クールな”戦いにするべきだったでしょう。 暗殺者のくせにお互い正々堂々としてるんだもん。 もっと陰険にやってほしかったです。 頭を使った暗殺の技オンパレードかと思いきや、ほとんど撃ち合うだけ。 ”熱い”のは、見るからに暑苦しい顔のアントニオ・バンデラス(失礼!)が 相手役だったことも関係してるのかな? 脚本が先だったのでしょうからそういうことはないでしょうけど。 熱い戦いにバンデラスは適役ではありました。
物語の相似形を無理矢理作るために、最後の狙撃シーンも、 スタローンが相手の手の内を読んでいるにもかかわらず、採る対策はタコ。 オチもほとんどお約束の世界。全然意外じゃないんですよ、これが。 ま、何も考えずに観る分にはそれなりに楽しめたとは思います。 一番良かったシーンは犬のシーン(笑)。

「キルトに綴る愛」。どーせ私はミーハーですよ(笑)。 ウィノナ・ライダーが出ているのでそれだけで充分です。 話の方は、何人かでキルトを作るのですが、 人の数だけ物語があるというわけで、 それぞれの人のエピソードがオムニバス形式で語られていきます。 で、キルトの完成が映画の完成となる美しい構成。
でも、いまいちなんですよね。ひとつひとつの話に力がないと思いました。 ウィノナちゃんもふたりの男の間で揺れるんですが、 あれで万事うまくいったと言えるんでしょうか?納得できん。

2月12日
「デッドマン」。 仕方なく人を撃ち殺してしまいおたずね者になってしまった男の放浪の旅。 この映画は観客を選ぶ映画ではないでしょうか? 私は残念ながら選ばれなかった観客。 万人向けの映画とは言い難いのは確かでしょう。 哲学的な深遠なテーマが隠されているのではないかと何となく感じるのですが、 結局わからないんです、何が言いたかったか。 所々ウトウトしてしまいました(眠ってしまったからわからなかったのかな?)。 この手の映画は苦手です。パンフレットを読んで、わかったつもりになろーっと(笑)。

2月18日
△「アメリカン・プレジデント」。 大統領のロマンスとはいいところに目をつけました。 この大統領は周囲の目を気にせず一直線なのです。 「秘密にしようとしてドタバタ」という話しにしようと思えばできたはずですが、 そうすると恐らく大統領がせこく見えてしまうので、そうはしなかったのでしょう。 見終ると何となく温かい気分になる映画です。 それにしても営業的には、 大統領戦が盛り上がってくるもう少し後の時期にロードショー公開した方が よかったのではないでしょうか?

今月はあまり観なかったですが、「Shall we ダンス?」で決まり。 邦画はあまり観ないので、このまま本年の邦画ベストワンになってしまうかも。


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