5月に観た映画


5月18日

うーむ。相変らずカープ中心だなあ。

ニック・オブ・タイム △

娘を人質に取られた父親が、 90分以内に州知事を殺さなければ娘を殺すと脅されて、さあどうする? という話。主演のジョニー・デップの作品は「シザー・ハンズ」以来、 よく見ているほうだと思います。彼は作品を見る目があると思うんですよね。 彼の出ている作品は面白いものが多いような気がします。
で、この作品ですが、「期待に違わぬ傑作」と言いたいところなんですが、 そうは言い切れない作品なんですよね。 「娘を見殺しにするか、人を殺すか」という設定は、非常に魅力的です。 また、事件の90分と上映時間の90分がシンクロして緊張感を盛り上げるのには 成功していると思います(宣伝の仕方を見てもそれがウリになっています)。 で、観客は何を期待して見ているか。 それは、主人公がこの困難な状況を90分間で”最終的に”いかに切り抜けるか、 ということだと思うのです。私にとってそこの部分が決定的に弱いように思えるのです。 力技で無理矢理としか思えませんでした。最初の85分(88分位かな)は傑作なのに、 という印象ですね。 できれば、最後の部分を脚本を練り直して、もう少し頭の良い結末にして、 撮り直してもらいたいくらいです。 まあ、あの程度で仕方ないかな、という気もしないではないですが。 「じゃどうすりゃいい?」と自問しても、いい答えは見つかりませんでした。

陪審員

シングルマザーが陪審員に選ばれたが、 被告に無罪票を入れなければ息子を殺すと、ちょっとサイコなマフィアに脅されて、 さあどうする?という話。シングルマザーにデミ・ムーア、 ちょっとサイコなマフィアにアレック・ボールドウィン。
そうか、「理不尽な要求と子供の命の引き換え」 という意味では「ニック・オブ・タイム」と同じような話だったんですね。 陪審員というテーマでは、「12人の怒れる男たち」とかそれを真面目にパロった 邦画「12人の優しい日本人」という傑作がありますよね。 その線かなと思ったのですが、法廷や審理の部分はかなりあっさりしてました。 結局、法廷もの、マフィアもの、サイコもの、ヒロインものをうまく混ぜようとして、 ちょっととっ散らかってしまったかな、という感じですね。 グアテマラに飛んだりするのですが、必要あるのかな。